ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!」"はじまりの巨人"感想のようなもの
前回のブログでボーナス出ろと心のつぶやきを漏らしてしまったところ、引用スターをくださった方が何人かいらっしゃってその優しさに泣きそうになりました。どうも私です。
前回のブログからずいぶん空いてしまった……毎日暑いですがみなさんいかがお過ごしでしょうか。私は相変わらず社畜で体内時計が狂っています
さて、感想を書いてはほったらかしにしていた演劇ハイキュー!!(以下ハイステ)のお話をします。割と苦言を書いてしまうかもしれませんので、ハイステ最高!!って思ってる方は読まない方がいいかもです。。
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今回は東京公演と東京凱旋公演を各2回ずつしか行かなかったのですがその間に推しのイベントとか、刀ステ*1を挟んでたんで記憶は曖昧です…
ちなみに千秋楽の日はマチネは現地、ソワレの大千秋楽はライビュで観ました。
今回は運良く東京公演の初日を見て、東京楽を見て、そして凱旋の最終日が見れたということで、やっぱりキャストの成長が目に見えてわかったのが面白かった。
初日から出来上がっていない舞台(公開稽古状態の仕上がりの舞台)ってたまにあって、本当に前回までの「進化の夏」「勝者と敗者」って一部キャストがそんな状態だったから、今回も期待してなかったんだけど、今回は初日からちゃんと仕上がってる状態だったのもよかったかな。
まぁプロとしてそれは当たり前なんだけど、前回までがあまりにもできてなかったからね…そんなところから話さなきゃいけないのが悲しいよね…。学芸会ちゃうねんぞ…
今回は公演時間も約2時間半で見やすかったし、学校ごとの見せ場もあり、あと人形とか変な映像とかねじ込んでこなかったことも含め、ぶっちゃけ今までで一番好きな公演かもしれないです。
今までの公演だと「烏野、復活!」が好きなんですが、クロと研磨の過去回想が謎の人形とお面だったことは未だに許せてないし、伊達工ラップが面白すぎてちょっと不可解だったからね…
いや今回も納得できない部分はいくつかあったんですけど(後述)、今までよりは少なくてストレスも溜まりづらかったと言った方が正しいかな…。
⚫︎ストーリーについて
今回は人気がそこまで高くない学校2校(条善寺、和久南)の試合の話だったから、音駒・梟谷キャストの4人を出すと最初に聞いたときは推しくんが客寄せパンダ扱いされてるように感じて、正直見る前はぜんっぜん気乗りしませんでした…
ハイキューの原作は本誌で1話からずっとリアルタイムで読んでいて、単行本も全部持ってるので、あの2校を出したところでどういう出し方をするんだ?と思いましたし。
前回公演「進化の夏」の脚本に全く納得いってなかったので、前回同様やりたい放題されたら絶対受け入れられないなーと思っていて。
結果的に、春高東京予選を烏野の予選と並行して見せるという演出は、そんなに必要ないかなとも思ったんですけど、烏野・和久南のキャストが途中でいくつか休憩できるようにするためのインターバル、ということで納得はできました。
大体音駒・梟谷戦は舞台だけで見たら決着付いてないし…今後スピンオフとかで別途続きをやるとかじゃなければ尻切れとんぼ感半端ねえ
でも、アニメ化もされてないあの2校の対戦の話をやってくれたのはよかったです。
4人のシーン、幕間に入る前の日替わりネタとか可愛いし、全員かっこいいし、あの試合でのやりとりが大好きなので…。東拓海くんがいるのにMr.器用貧乏 木葉秋紀のシーンができないのは惜しいなと思った
やっぱ音駒・梟谷フルメンバーで見たいよ〜
鏡のやつ?の演出は好きでしたが、プロレス風演出は別になくてもかっこよかったと思うので必要性は…
……やっぱウォーリーさんとは感性が合わねえな…
本編パートと言うか、烏野の試合の方はどちらも好きだったな。
前回「進化の夏」を経て迎えた「はじまりの巨人」の初日で、なんの前情報も入れず、会場に入っていつもの八百屋舞台のセットを見たときに「ああ〜これだなー!」ってなりました。
ちょっと感動した。
初演再演を見ていると、オープニングで、1話の冒頭のシーンを入れてくるのが「これが演劇ハイキューだ」という意識になれるっていうか。そういうシリーズ物だからこそあるセオリーやカタルシスって大事なんだなって思いました。
あと初日観た後に思ったのは、余計なものを入れない方がハイステっていいのではないかな?ってこと。
というか、あんなに面白い原作があるんだから、試合をしっかりと描いて原作にあるセリフをちゃんとやるだけでハイキューは十分面白いんですよ。。
《条善寺戦》
条善寺はド派手なお祭りチームだから舞台でのアクロバティックな演出が映える映える!
とってもよかった。
初日は2列目どセンターだったので、めちゃくちゃアクロバットが迫力あって、最終日まで怪我しないかすっごく心配に感じたんですけど、千秋楽までに目立った大きな事故が起きなくて本当に良かった…
影山くんも新変人速攻のときのバク宙を失敗しまくっていたので心配だったけど凱旋公演では側転、たまにバク宙、になってて安定してできてたのでよかった。。
役者としての体のことも心配だけど、影山飛雄というキャラのことを考えると失敗すること自体ありえないように思えるし、不恰好だからね…。もちろん成功するとかっこいいけど、成功率が9割を超えないものを無理してまでやる必要はないと思う。
あと初日はカメラ持ったスガさん(田中尚輝くん)にめっちゃ写真撮られた(笑)。
その後観劇したときは真ん中あたりかそれより後ろの席だったし、基本推ししか見ないマンなのでちゃんとチェックしてなかったんだけど、あの演出最後までやってたのかな?笑
あと条善寺戦は小学生(推しくん兼ね役)が出てきたらそっちしか見れなくなっちゃうので記憶がありません。
小学生自由だったけど、進化の夏よりは本編の邪魔してなかったと思う…(笑)
《和久谷南戦》
和久南は原作でも安定感のあるチームだけど、これといって強烈な印象があるわけではないので音楽とかどうするのかな?って思ってましたがそこはさすが和田さんって感じでしたね…
和久南戦は根性無しの戦いがやっぱり熱くて、何より縁下力役の川原一馬くんのお芝居が本当に良かったですね…。
和久南戦の縁下役は一馬くんのまま見たいなぁと初演を見たときに思ったんですが、その時はまだまだ先になるだろうし、なにより、新人さんが多いハイステキャストの中で川原一馬くんほどの経歴の子がそんな先まで縁下くんという役を続けてくれるだろうか、とすら思ってたので、3年間ずっと続けてくれてありがとうという気持ちすらしたよ…
「サッ コーーーォォイ!!!」を初日から千秋楽まで、毎回あの熱量で喉も枯らさずにやりきれるところ、さすがだなと思いました。
ハイステはあんまり「間」の芝居がないのにあそこはたっぷり間を使っていてそれも良かった。
川原一馬くん演技がうまいぞ
あとわくなんの応援合戦のときの条善寺の子達(中島家)がかわいかった
和久南戦は推しくんが回想シーンとかでいろんな人の兼ね役してたのをチェックするのもちょっと楽しかった笑
●解釈違いについて
いつも、「これ脚本書いてるやつほんとにみんなと同じ原作読んでる?」っていう解釈違いセリフを時々ぶっ込んでくるハイステくんですが、今回も残念ながらありましたね…。
我慢ならなかったとこだけ挙げます。
①縁下に冴子さんが「ハグしてやってもいい」とか言うところ
このセリフなんで足した????
そもそも、原作で縁下や山口を指すところの「根性なしの戦い」っていうのは、「自分がビビって逃げてしまったこと」を自分自身が一番後悔してるのであって、逃げたら後でしんどいって一番知ってるのは自分で、だからこそ過去の自分を振り切って逃げずに結果を出すことで過去の自分と決別するっていうところに感動があるものだと思ってたんですけど??
このセリフ足すことで、縁下がただ女にハグされたくてバレー頑張ってるだけのチンケな奴になっちゃうじゃん………
進化の夏から続く縁下×冴子ネタをやりたくて入れたんだろうけど、縁下くんの真面目な動機付けを全て台無しにしてる今年の余計なセリフNo.1に堂々ランクイン!!おめでとう
②烏養元監督の「根性なしども!動け動け動け〜〜〜!」
これも①と一緒なんですけど、原作では縁下くんも山口くんも自分で自分を「根性なし!」って思ってめちゃくちゃ反省してるだけで、他のキャラから「根性なし!」って名指しで非難されてるところはないんですよ…
それをこういう直接的なセリフで表現してしまうのって………
人に言われたから反省してるんじゃなくて、自分自身でそれをわかってるところがハイキューのキャラのいいところなのになぁ
それと一緒で、烏養監督に怯えてる縁下もなんだかなぁと思います。
逃げた負い目は感じてるだろうけど怯えるのは違う気がする
あと「根性なしなんだよ」みたいに烏養監督が吐き捨てるところも、監督そういうキャラじゃなくない?と思います…。厳しいことは言うけど他人を卑下したりはしなくない?
③「日向、おまえが"はじまりの巨人"になれ、ってことじゃないかな」
結局"はじまりの巨人"ってなんだったんです?????
前後なんの脈絡もなく出てきたこのセリフ、最後までよくわからなかった…
「小さな巨人」という枠にとらわれず、日向は日向でその唯一無二のスタイルを切り開いていけ、っていうニュアンスの話なのはわかったけど、「はじまりの巨人」っていう言い方は適切ではなくないか…?
「小さな巨人」から「小さな」をとって「巨人」だけにしちゃったらそれはもはや日向を表す呼称にはならないじゃん……??
無理やりサブタイトルねじ込んでこんでもええんやで……
あと潔子さんの「秘密のノートよ♡」とかもいやそんなこと言わんだろ…みたいなところは色々あるんですけど割愛します
ウォーリーさんって一人一人のキャラをあんまり細かく見ないというか、演出に都合のいいようにセリフをいじったりするので最終的に違和感とか整合性が取れなくなるのかなって思いました。。
オリジナル舞台ならそれでいいけど2.5はそれやるとダメだよね…ハイキューってキャラの感情の機微が大事な作品だから余計に…池尻や道宮、木下のような「持ってない子達の苦しみ」が丁寧に原作で書かれてるのが他のスポーツ漫画と比べて良いところなのに、演劇の方はほとんどそれがないよね、、残念。
「池尻のエピソードを外すのはハイキューじゃないです」と言い切ってくれた須賀くんが座長でいてくれることが救い。
⚫︎カテコについて
東京公演の楽以降に恒例になったらしいトリプルカテコ挨拶、6/17のマチネは田中啓太くんでもうそんなん泣くやろって感じでした
東京公演でもやってほしかった……
推しくんは地元大阪でカテコだったそうなんです行けなかったけど……。
はじまりの黒尾、サイッッコーーーに見たすぎるんで日替わりカテコ円盤に入れてくれください頼む 金なら出すから……
見てなくても可愛いことだけはわかる
⚫︎キャスト変更・卒業について
2.5舞台を見はじめてから大体6年くらいは経つのでキャスト変更についてはあまり抵抗はない方なんですけど、田中啓太くんの澤村大地を見ることはもう二度とないんだろうなと思っていたので、感慨深いものがありましたね。
実際見ると骨太すぎてお父さん!!感がすごいよ田中大地……。
秋沢大地のほうが高校生感はあったかな(笑)秋沢大地も好きです
田中くんのカテコ挨拶でも言ってたけど、今回の公演でハイステに帰ってきた田中くんが、ずっとハイステに出続けてきた川原くんに「縁下!戻ってきてくれて嬉しいよ」って言うところ、いろんなことがシンクロしてよりいいシーンに感じるんだよなぁ
スガさん役の田中直輝くん、ブルーシャトルの子ならまぁ素敵に演じてくれるだろうと思ってたんですけど、思った以上に猪野くんのスガさんの演技に寄せてくれていて、器用な子だなぁと思いました…。
かつアクロバティックな軽やかなスガさん。次回公演までしか見れないのは惜しいなぁ。
余談ですがなおきくんが所属してるBSPの公演、ずっと気になってるのでいつか見に行ってみたいなぁと思ってます。たまにハイステの音楽担当の和田さんが劇中音楽を提供しててそれがめちゃくちゃいいのだ…。
木兎役の代役の東拓海くん。
可愛らしい木葉さんだなぁ〜〜と思ってたので木兎さんできるのかな、と幕があくまで不安でしたが、杞憂でしたね。
その相棒・赤葦役、髙﨑俊吾くんがめちゃくちゃに男前なのも良かったです。。これはスガさんと真反対で、結木滉星とは全く違うアプローチの赤葦だったかなぁ。
「オッケーですか?」「残念ながら大まじめだ!」とか、いちいちイケボすぎる……
「オッケーですぅぅぅ〜!!!!」って声に出して返したくなっちゃう…ダメですそれは……
髙﨑くんよき…
そして、この「はじまりの巨人」が全て終わった今、今回の公演で推しはやっぱハイステ卒業だったのかな〜っていうのを強く実感してます。
推しくんの所属する劇団では「板の上で泣くと怒られる」らしいので、我々ファンの前で涙を見せてくれることはなかなかないのですが、終演後の写真を見たら推しくんがたくさん泣いたことは明白で…。
まぁ推しくんはいまの烏野のメンバーと一緒にはもう板の上に立って試合をすることがないから泣いてたのか、自分がもう卒業することが決まってるから泣いてたのか、その辺はたぶん公表できないから明言してくれないしこちらが察するしかないんでしょうけどね。
今原作がめちゃくちゃ面白いので、このメンバーでの「ゴミ捨て場」が見れないのは惜しい…
次回公演で烏野キャストは卒業と事前に言ってくれるのはとても優しいなって思います…みんな覚悟して見に行けるしね…
そんなこんなで、多少(?)の不満はありつつも、今回は比較的楽しい43公演でした。
次回公演は推しが出てないうえに推しの舞台で忙しいのでライビュだけにする予定ですが、気持ちよく烏野のみんなが卒業できればいいなぁと思ってます。
あ!あと今回のDVDの会場予約特典がバクステ蔵出し映像なのは運営最高にでかしたって思います!!
おたくはキャストたちの絡みが見たいんだよ〜
*1:今回の刀ステは千秋楽に何か仕込んでる予感がしてるので、全て終わったら感想書きます…