「髑髏城の七人 Season月 <下弦の月>」を終えて
豊洲の関東荒野にだいたい2週間に1度くらいの頻度で通い続けて約3ヶ月。「髑髏城の七人 Season月」が千秋楽を迎えた。*1
12月の1週目に初観劇を終えてからもうこんなに時間が経ってしまった。。
ちなみに私の千秋楽は2/19(月)のマチネ公演でした。
下弦には7回行き、上弦は行けてません。
上弦も見たかったんですが、推しの出てない公演に13000円即決で出せるほどお給料も良くない上に、頼みのライビュの日は仕事が忙しすぎて全く行けない日だったので泣く泣く諦めました……ライビュじゃなくて配信あればよかったのに…
ほんとは両方見て比較したかったなぁ…
新感線の舞台は今回がはじめてです。
いつか見たいなぁとは思ってたんですけど、まさか推しが出ることになって観に行く機会を得られることになるとはつゆとも思わなかった。
以下率直な感想ですが、内容についての感想は少なめ&絶賛ばかりではないです
- 推しが新感線の真ん中にいる!という謎の感動
「髑髏城」のタイトルはもちろん知っていたけど、ゲキシネさえも未体験だったので、「もうこれは見に行く当日まであえて一切前情報を入れないで観た方がいいのかもしれない」と思って、事前の下調べは全くしませんでした。
なので開演直後、推しさんが出てくる場面から始まるとは予期しておらず。
出てきた瞬間〜天魔王ダンスまでメインキャストは彼ただ1人で、ステージのど真ん中に立って堂々と演技する推しさんを見た時、なんだか感慨深すぎて自然と泣いていました*2
いままで、キャパ的にはステアラより大きい会場に立った姿もたくさん見てきたのですが、やっぱり劇団☆新感線に出て、その真ん中でお芝居してる姿っていうのはなんだかすごく格別に思えて、彼の俳優人生10年のうちそのたった5年しか推してないので俄かにもほどがあるんですけど、グッとくるものがありました。
推しさんを推しててよかったよ〜〜〜〜!
あと下弦の感想を見てると「鈴木さんだとまったくわからなった」「鈴木拡樹いた?」「顔の圧がすごい」と言ってる方が多かったのですが、個人的には別に全然意外じゃなくて。
表情筋がガンガン動く顔芸も昔からだし、低めの声もこれまでにいっぱい聞いてきたから、ちゃんと推しさんらしい天魔王だなって思いました。
ロングラン公演でも全然声が枯れないのすごいよね…。あいかわらずの喉の強さ…
- 声優すごい
これは初回から私が見た7回全てで思ったんだけど、捨之介登場時の声の聞き取りやすさ…!
声優さんってすごいなと思いました(小並感)
いや、声オタに足を突っ込んでたこともあるというか未だに声優現場に行くことも稀にあるので、宮野氏を生で見たことも今までに何度かあったんですけども。
ステアラって声が横に広がりやすいような劇場だったので、冒頭始まってからセリフが若干聞き取りづらいなーという感覚があったところに、捨之介登場で声がパーンとダイレクトに前から届く感じが、うおー!ってなりました。
特に12月のあたりはそれが顕著で、1〜2月になるにつれ他の演者と捨之介の声の聞こえ方の差がいい意味で減っていってたように思うんで、みんなの発声が良くなったのかな…と感じました。
特に霧丸の松岡広大くんはすごく良くなってたと思う
あとステアラみたいな見辛い劇場だと、人の頭にかぶって演者の表情が見えない場面がちょいちょいあったんですけど、捨之介は顔が見えなくてもどんな表情で演技してるのかが声を聞けばわかるので、月髑髏下弦が髑髏城初心者向きっていうのはこういうところにもあるんじゃないかなぁと思います。
下弦髑髏はお顔がうるさい()から、一回最前列どセンターで観劇した時はホントに顔がうるさかったです
後方で見る方が捨之介かっこいいってなるね…(笑)
あと捨之介、足がまぶしい
- めっちゃメタル
初回、ホントになんの知識も入れずにいったので初っぱなからジューダスプリーストでたまげました。
え……めっちゃメタルやん…?え…?
私は多分普通の人よりメタル音楽を聴くタイプの人間なんで…戸惑いが…*3
しかも最近のメタル音楽じゃなくて、コテコテなんですよね。
コテコテのメタルを聴くと「ダサいwwwだがそこがいいwww」となる人間なので、コテコテの音楽が流れるたびについ笑いそうになってしまい、初回はまったく集中ができなかったという……すみません…
しかも始まってすぐの天魔王ダンスがさ、めっちゃ聖飢魔IIだったからさ、もうね。
あと推しさんはダンスをあまり得意としてないから若干ロボットダンス風だったからね。というか登場早々ダンス始まると思わないじゃん?戸惑い。
この天魔王ダンスを引きずり過ぎて、初回は推しさん「お前を蝋人形にしてやろうか!」って言いださないかとても不安だった。舞台見てる時にこういう余計なこと考えるからダメなんだろうね私は
捨之介(+霧丸)の百人斬りのところの音楽もめっちゃメタルでしたけど、ツーバスが効いててよかったね。
極楽太夫のお歌のところはアイドルソングみがあってよかったです。
羽野太夫すごくかわいい…
上弦見てないけど、聖子さんの太夫は多分ああいう歌い方しないんでしょうね(してたらすみません)
「君死にたまふことなかれ」の歌は、与謝野晶子が弟の出征を思って書いた詩だから、月髑髏の太夫→蘭兵衛の関係は姉弟をイメージしてるのかなって思います。
あの曲すごい歌謡曲。
あと髑髏城に最後乗り込んでく場面の曲、めちゃくちゃアニメタルだなって思ってました。
「ペガサス幻想」もしくは「愛をとりもどせ!」みたいな、あの時代のノリというか…
どうでもいいけど聖闘士星矢といえば髑髏党の衣装めっちゃ黄金聖闘士だったな
- 金があるってすごい
単純に、セットすごない???
2.5界隈の俳優さんが出る舞台ってセット転換あまりないのが多いので、まず舞台上で雨が降ったり川が流れてるのがめっちゃ衝撃でした…
川すごい…。
前方だと水の匂いするからな…すごい…
(というか回転ステージの全てにセット作りこむのはホントに金かかってそう)
セットだけじゃなくて、蘭兵衛さんの夢見酒の時の口から血のところとか、無界屋襲撃の壁面血糊ブシャーとか、ボウガンシュッとか、一回見ただけじゃ「どうなってんの…?」ってなってました
金があるってすごい…
- 2回目からが面白い
ぶっちゃけ、初回見にいった後の感想は「こんな感じなのかー」でした。(いや、セットがすげえ、とか椅子が回るのおもしれえ、とかはあったんですけど)
多分聖飢魔IIに気を取られてたことも関係してる
あとすごく「ザ・少年漫画」じゃん!ってなりました。
少年ジャンプで言うと、捨之介が銀魂の銀さんみたいな達観した主人公で、霧丸がNARUTOのような…(中の人の話になってしまった…)
木村了くんの兵庫はめっちゃアニキでかっこいいし。
渡京と贋鉄斎のキャラも少年ジャンプにいそうだな~って思ってた。
蘭兵衛と天魔王さまはレディコミだけど…
下弦の月はすごくわかりやすい話だったと思うので、1回見ただけで割と満足したというか、「何回も見たい!」とは私はあまり思えませんでした。
でも、2回目を見たときに、細かい芝居(とくに狸穴二郎衛門関係)や、それぞれのセリフの意味が、1回目より意味を持ってすんなり入ってきたりして、1回目見た時より2回目の方が「面白かったー!」ってなりました。
あれ、私の理解力が低かっただけか…?
なんせトリ頭だから1週間以上期間が空くと前に観劇した時の細かい部分とかが全く思い出せない!
友達に「あそこのセリフが前と違った!」って同意を求められても「え…ぜんぜん覚えてない…」ってなって完全に役に立たない
友人は「この女なんなの」と思ってたことでしょう。
まぁそんなトリ頭の私ですが、3ヶ月、定期的に見ていて気付いたこともいくつかありました。
そもそも、1月中旬くらいまでの観劇時点では、2幕で蘭兵衛が天魔王の側についたところの蘭兵衛の行動原理がどうにも自分の中で咀嚼しきれず、「ええい蘭兵衛わからん!お前はサイコパスか!」と思ってたんですけど、1月末くらいの公演くらいからなんとなく蘭兵衛さんの心境の変化が読み取れるようになってきた(気がする!)んですよね。
ちゃんとも自体も芝居を変えてる部分はあるから、それも大きいんでしょうけど。そういう変化を感じられるのも面白く。
あと、髑髏党のみなさんの衣装、12月上旬くらいは本当に金ピカだったけどどんどんくすんできて金色がいい感じになってたというか、ロングランだと衣装も変化するんだーというのは新しい発見でしたね。
まぁ私がそう思ってるだけで真相は違うかもしれないんですけど。
考察、たくさんできそうな箇所があったのに4時間もあると一つ一つ細かく覚えてらんないので結局考えることを最終的には諦めたという結果に終わりました、、
考察を続ければ、また新しく面白い要素を発見することができたのかな…
どうでもいいけど私は天魔王さま派なので、一番感情移入できたのは生駒です。
生駒かわいい。。わたしも天魔王さまの刀で首貫かれて死にたい…
たぶん、1/27のソワレか2/12のマチネですけど、一回天魔王さまがあのシーンで刀をグリってちょっと回したときがあって、「何それ!?何それ!?何それ!?」って思ってしまいました。よき。
あと前述の通りトリ頭なので、1回目の途中くらいまで生駒と剣布の見分けがついていなかった…あほ…
- 「髑髏城」にハマらない理由は何か
という感じで、「髑髏城の七人」という演目はわかりやすいエンタメでありながらも、各キャラクターに個性があり、深みがあり、考察のしがいがある面白い作品だなと思いました。
でも、結論から言うと、私は「髑髏城」には「ハマらない」人でした。
全然面白くない舞台ならともかく、なぜ面白い舞台だったのに、推しも出ているのにハマらなかったんだろうか?そこがすごく不思議でした。
周りの友人にハマっちゃった子が多かったので、ハマらなかった人間としては友人と同じ熱量で考察やセリフの検証をする気が起きなくて、期間中、髑髏城に対する友人との温度差というかモチベーションの差を感じたのが正直ちょっとつらく感じていました。
別に友人も私にそういうことを押し付けてるわけじゃないので、友人に非は全くなくこちら側が勝手につらく感じてただけなんですけど…*4
ハマる人とハマらない人の違いってなんなの?っていうのが、友人との温度差を感じながらずっと気になってたんですけど、もうこれは私の嗜好がただ単に「サブカルオタク」寄りだからなんでしょうね…
髑髏城って、話も万人ウケするし、セットや衣装も凝ってて、キャストもすごく多くて、殺陣もダンスも歌もあってほんとうにエンタメなんですよね。
そんな普遍的な部分が、私は某ネズミの国のショーを見てる感覚に近くなってしまったというか。
絢爛豪華なショーやミュージカルよりも、道具を使わずにできるだけ人の想像力を駆使するようなものが私はただただ単純に好きで。
今回、「すごいなー」とは思っても「わ!これ!!好き!!!」ってならなかったのでハマらなかったんだなぁ、と思います。
これだから高尚メンヘラサブカルクソ女は……
髑髏城の間に、小劇場の芝居も観る機会があったのですが、好き度合いで言うと、そっちの方が好きだなーと感じてしまったので…。
そういえば、昔宝塚を観に行ったこともあるんですが、特に宝塚にもハマらなかったのでそういう趣向の人間なのかな。。
あ、ちょっと新感線の「笑い」のシーンが苦手だなーと思ったので、ハマらなかった理由はそこにもあるのかも。古風な笑いですよね。。スンってなってしまう…。兵庫の日替わりの前のいん平さんの笑いとるところとか、いつも冷静に見てしまって申し訳なかった。
兵庫の日替わりはいつも木村了くん頑張ってらして好きでした。
そんなこんなで最終的にちょっとした文句も述べましたが、今後また推しさんが出る機会があれば、新感線の舞台観に行ければいいナって思います。
なにより、これを機に推しさんのことを知った人がたくさんいたのはよかったなと思います。でも個人イベのチケット今以上に取れなくなったら死ぬ
事務所はもうチェキをやめたらどうかな そんな規模じゃないんだし…
せっかくなんで前に書いたダイマ記事も貼り付けておきますね。
髑髏城で鈴木拡樹が気になった人にオススメしたい出演作5選 - 主食は米
相変わらず推しを隠すということが一切できない性分なの…
こんなダイマ記事を書いといてなんですけど、私が一番好きな鈴木さんの出演作は「僕のリヴァ・る」です。
セットが極小で、キャストが4人しかいなくて、生声で、コロシアム方式…と好きが詰まった公演でした。センターステージの舞台大好きです。髑髏城と真逆ですね。。